バンテアイ・スレイ (Banteay Srei) はカンボジアにあるアンコール遺跡の一つで、ヒンドゥー教の寺院遺跡。アンコール・ワットの北東部に位置する。
バンテアイは砦、スレイは女で、「女の砦」を意味する。大部分が赤い砂岩により建造されている。規模こそ小さいが、精巧で深くほられた美しい彫刻が全面に施されている。こうしたことから観光客には大変な人気があり、「アンコール美術の至宝」などと賞賛されている。中でもデヴァターの彫像は「東洋のモナリザ」とも呼ばれている。
967年、ラージェンドラヴァルマン王が臨席する下で着工式が行われ、息子のジャヤーヴァルマン5世の代に完成する。建立は、近くの土地を領し王師を務めていたヤジュニャヴラーハが行った。
アンコール朝の衰退に伴い忘れ去られていたが、1914年に再発見される。1923年にはフランス人のアンドレ・マルローがデヴァター像を盗み出して逮捕され、注目を集めた[1]。マルローは後にこの体験を基に小説『王道』を記している。
現在はカンボジアの安定に伴い、多くの観光客が訪れている。
^ バンテアイ・スレイ
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