St Martin's Church, Canterbury
( 聖マーティン教会 )聖マーティン教会(セント・マーティン教会、St. Martin's Church)は、イングランド国教会の教会。カンタベリーの市中心部から少し外れたところに佇む。今なお使用されている教区教会としてはイングランド最古のものである。
聖アウグスティヌスがローマからやってくる前の聖マーティン教会は、6世紀のケント王妃ベルタの私的な礼拝堂であった。彼女は礼拝堂付きのリウドハルド司教とともにイングランドに渡ってきた時点でキリスト教徒であり、夫となったケント王エゼルベルトは、古代ローマ時代後期に使われていたが廃れてしまったと尊者ベーダが述べている聖堂で、ベルタがキリスト教の礼拝などを行うことを許した。聖マーティン教会はベーダが命名したことから、ベルタが使った聖堂こそが聖マーティン教会であった可能性が非常に高い。
地元の出土品などからは、この時代のこの地域に既にキリスト教信仰が存在していたことが明らかになっており、教会には古代ローマ時代の煉瓦などが使いまわされている。また、古代ローマ時代のタイルの壁などもきちんと備えている。ただし、その様式は厳密にはローマ建築のものではなく、ローマ支配が終わりアングロ・サクソン人の入植が始まった4世紀半ばの建造と考えられている。
教会の敷地内には、著名人たちの墓がある。その中には王立芸術院のトーマス・シドニー・クーパーや、「ルパート・ベア」の生みの親メアリー・タートルのものなどが含まれている。
教会には、聖オーガスティン修道院の修道士たちから引き継がれてきた音楽の伝統がある。毎月最初の日曜日には、ルネサンス様式のミサ曲がカルテットによって歌われる。
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